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前作の「ストライクス・トワイス」はがっつり歪んだ音が多かったのでセミアコっぽい音色でもなかったんですが「きっとラリーは335を弾いているに違いない」と思ってアルバム自体は聴いている事ができました。このアルバムのジャケットには335を抱えて笑みを浮かべているにも関わらずなーんと「ラスト・ナイト」ではストラトの音が!「信じられーん」と思った巷のギター少年は多かったのではないでしょうか。私のその中の一人です。で、ストラトといってもフェンダーではなくヴァレー・アーツのストラトであろうという情報を入手しました。もう2度びっくり。カールトンにあこがれてセミアコ買った私はショックを受けた事は言うまでもありません。「裏切られたー!」と一瞬思いましたが「ヴァレー・アーツのストラト欲しー!」ともすぐに思いました。それぐらい良い音に聴こえました。
前作の「ストライクストゥワイス」がイケイケなインストとかなりAOR的なテイストを含んだヴォーカル入りナンバーが入っていましたが、今回のアルバムはカールトンのギターはグッと抑え気味です。どちらかというと70年代のスタジオワークで名演を連発していたタメを効かせてフレーズを歌わせるアプローチが多いです。曲調がバライティに富んでいます。テンポの早い曲はあまりなくてギターをじっくり歌わせてます。まさに「ラリー・カールトン節でございます。」というフレーズがてんこ盛りです。そういった意味では聴き応えがある曲が多いと思います。
Mr.335というニックネームがついているのにも関わらず、この作品以降(次の次くらいから)使うギターがコロコロ変わっていきます。アコースティックだったりテレキャスターだったりレスポールJr.だったり。。。。
この作品以降、アコースティック路線に舵を切ったかと思いきやブルース・ロック系に走り色々迷走してからなんとライバルのリー・リトナーとコラボをします。それからスティーブ・ルカサー、ロベン・フォード、B’zの松本さん、デヴィッド・T・ウォーカー等、様々なビッグネームのギタリストとコラボしまくります。生存戦略ってやつでしょうか。
Larry Carlton & Tak Matsumoto「take Your Pick」
リー・リトナー&ラリー・カールトン「Larry & Lee」
1.ラスト・ナイト
2.ブルース・バード
3.ソング・フォー・ケイティ
4.フレンチマンズ・フラット
5.夢飛行
6.カーン河上流
7.10:00 P.M.
8.今こそ挑む
ラリー・カールトンのギターが歌いまくっています。もうちょっと良い音で聴きたかった。